賃貸の仲介手数料の計算方法と無料・半額のからくりを解説!

賃貸の仲介手数料の計算方法と無料・半額のからくりを解説!

賃貸物件の仲介手数料について詳しく知る機会はなかなかないと思います。

ということで、今回は賃貸の仲介手数料の計算方法と無料・半額のからくりを解説していきます。

1.仲介手数料ってなに?

まずは仲介手数料って「何の費用で、いつ、どれだけお支払いするものなのか」を見てみましょう。

1-1.仲介手数料とは

仲介手数料は、不動産屋さんが賃貸物件をあっせんした成功報酬として、家主さん、借主さんから頂く対価の事です。

1-2.いつ支払うの?

一般的には賃貸借契約が成立したあとです。

不動産屋さんに、敷金、礼金、前家賃、諸費用などをお支払いする際に、仲介手数料も合わせてお支払いします。

1-3.仲介手数料の計算方法は?

仲介手数料の「上限」は法令で定められています。

  • 家主さんから、賃料の0.5ヶ月+消費税
  • 借主さんから、賃料の0.5ヶ月+消費税

ただし、居住用の物件に限り、承諾があれば、上限が変わります。

  • 家主さんから、賃料の1ヶ月+消費税
  • 借主さんから、賃料の1ヶ月+消費税
  • 家主さん、借主さんの両方合わせて賃料の1ヶ月+消費税

例:不動産屋さんが1社の場合の仲介手数料

お家賃を10万円とすると、

〈家主さん〉→〈不動産屋さん〉←〈借主さん〉

  • 家主さんから、税込54,000円
  • 借主さんから、税込54,000円
    ⇒合計、税込108,000円

例:不動産屋さんが2社の場合の仲介手数料

お家賃を10万円とすると、

〈家主さん〉→〈不動産屋さんA〉〈不動産屋さんB〉←〈借主さん〉

  • 不動産屋さんAは、家主さんから、税込54,000円
  • 不動産屋さんBは、借主さんから、税込54,000円

*消費税は8%で計算しています。

2.仲介手数料が無料・半額になるからくり

では、どうして仲介手数料が値引きしてもらえるのか見てみましょう。

2-1.元付業者、先付業者ってなに?

元付(もとづけ)業者、先付(さきづけ)業者、と読みます。

先ほどの例で、

〈家主さん〉→〈不動産屋さんA〉〈不動産屋さんB〉←〈借主さん〉

元付業者は、不動産屋さんAにあたります。

先付業者は、不動産屋さんBにあたります。

元付業者は家主さんから仲介手数料をもらっています。

もし、あなたが元付業者に物件を紹介してもらえれば、仲介手数料を値引きしてもらえるかもしれません。

逆に先付業者は借主さんからしか、仲介手数料をもらっていません。

あなたが先付業者に物件を紹介してもらっても、仲介手数料を値引きしてもらえる可能性は低くなります。

また、元付か先付かは物件によって異なります。

一般的に、物件ごとに家主さんが違うからです。

2-2.仲介手数料のからくり

仲介手数料は上限が定められていますが、例外的に依頼者(特に家主さん)から特別に依頼される実費費用は別枠なんです。

例えば、家主さんに依頼され、アパートに入居募集の広告看板を設置した、などです。

地域によっては、この「例外的な費用」が、入居者募集のための「仲介手数料」として扱われているんです。

(仲介手数料と呼ぶと違法なので、広告料などと呼んでいます。)

わかりやすくご説明すると、どっちの家主さんのお部屋を紹介すると、不動産屋さんの売上があがるでしょうか?

お家賃を10万円とすると、

〈家主さんA〉→〈不動産屋さん〉

  • 家主さんから「仲介手数料」税込54,000円+「広告料」税込108,000円
    ⇒合計 税込162,000円

〈家主さんB〉→〈不動産屋さん〉

  • 家主さんから「仲介手数料」税込54,000円のみ

*消費税は8%で計算しています。

もちろん、家主さんAですよね。

広告料という名の、手数料を上乗せしてもらうほうが、売上があがります。

広告料の相場は地域によって様々ですが、0~賃料の2ヶ月分です。

もし、あなたが「広告料を払ってくれる家主さんの物件」を、紹介してもらえれば、仲介手数料を値引きしてもらえるかもしれません。

3.仲介手数料を値引きしてもらう方法

では、仲介手数料を値引きしてもらう方法をいくつか見てみましょう。

3-1.直接交渉しよう。

「1-3.仲介手数料の計算方法は?」でご説明しましたが、そもそも仲介手数料は、「あなたの承諾が無い限り」賃料の0.5ヶ月+消費税が上限なんです。

もし、あなたが賃料の1ヶ月+消費税の仲介手数料を請求されたなら、勇気を出して、担当の営業の方に仲介手数料の上限について値引き交渉をしてみましょう。

3-2.相見積もりを取ろう。

やっぱり基本は相見積もりです。

2~3社の不動産屋さんに見積書を依頼してみましょう。

注意点はお申込書を書かない事です。

1社でお申込をしてしまうと、他社では見積もりが取れない可能性があるからです。

ただし、お申込をしないという事は、他人に物件を取られてしまうリスクがある事も忘れないで下さいね。

3-3.元付物件かどうか聞いてみよう。

一般の借主さんが、元付物件か先付物件かを調べるのは、とても難しい事です。

いくつか方法はありますが、一番単純なのは担当の営業の方が電話をしているのを聞いてみる事です。

電話のお相手が、家主さんなのか元付業者さんなのかで、判断が出来ればラッキーです。

とは言っても、この方法も簡単ではありません。

やはり直接、担当の営業の方にお聞きしてみましょう。

気に入ったお部屋が、運良く元付物件でしたら、仲介手数料だけにかかわらず、お家賃や礼金の交渉も出来るかもしれませんよ。

3-4.広告料のある物件は探せる?

残念ながら、これは探せません。

元々、グレーな商慣習なので、聞いても教えてもらえないでしょう。

こんな「からくり」があるんだなぁ、くらいで覚えておいて損はないと思いますよ。

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