近年ハリネズミをペットとして飼う方が増えています。
ということで、今回はハリネズミを飼いたい一人暮らしの方向けに、難易度や飼育方法を解説していきたいと思います。
1.ペットのハリネズミの特徴
珍しいペットの中で、近年人気が高まっているハリネズミ。
ペットとして流通しているのは、ヨツユビハリネズミという種類です。
名前に「ネズミ」とつきますが、モグラに近い仲間です。
ハリネズミの習性や特徴をご紹介します。
1-1.夜行性で臆病
ハリネズミは夜行性の動物。
野生下ではキツネなどに捕食される立場のため、音や臭いに敏感でとても臆病な性格をしています。
ストレスや環境の変化に弱く、ペットとして迎える際は、ハリネズミが安心して過ごせる環境で飼育してあげましょう。
1-2.ハリネズミの体長
ハリネズミは、成長しても体長20センチほど。
個体差がありますが、大人の手のひらにすっぽり収まるサイズ感です。
1-3.ハリネズミの寿命
ハリネズミの野生下での寿命は2〜5年と言われていますが、飼育下では5年以上生きることが多いです。
適切な飼育環境では、10年近く生きてくれることもありますよ。
1-4.ハリネズミは鳴かない
ハリネズミは、基本的に鳴き声をあげることがありません。
威嚇や怒ったときには「フシュ!」「シューシュー!」と鼻息のような鳴き声を出すことはあります。
ですが、近隣トラブルになる音量ではないので安心です。
1-5.ハリネズミの「針」は毛が硬化したもの
ハリネズミの最大の特徴は、背中にびっしりと生えた「針」ですよね。
実はこの針、毛が硬化したもので抜け落ちることもあります。
身を守るために針を立てることがあるので、慣れていないハリネズミを素手で触ると怪我をすることがあるので注意しましょう。
2.ハリネズミの値段相場とカラーバリエーション
ハリネズミの値段は、希少カラーや月齢が若いと高くなることがありますが、相場は2〜3万円ほど。
ハリネズミのカラーバリエーションは、細かく分けると100種類以上あると言われています。
2-1.スタンダード
最もオーソドックスなカラーのスタンダード。
耳と鼻先、背中にかけてこげ茶色のカラーです。
2-2.パイド
パイドは、ベースのカラーに、白い針がまだらに生えているのが特徴的。
どのカラーにも現れると言われています。
2-3.シナモン
耳と鼻先がピンクで、優しげなシナモン色をしています。
淡い色合いで、女性に人気のカラー。
2-4.アルビノ
全身ホワイトカラーに包まれたアルビノ。
アルビノは先天的にメラニンが欠乏しているため、体が弱いことが多いようです。
希少なカラーです。
3.ハリネズミの飼育グッズ
ハリネズミの飼育にはケージの他、さまざまな飼育グッズが必要になります。
ハリネズミの飼育用スターターキットなども販売されていますが、ケージ内の配置なども考えながら1つずつ合うものを選ぶようにしましょう。
3-1.ケージ
ハリネズミの飼育には、横幅60センチ以上の広さのケージが必要です。
ハリネズミ専用ケージを選ぶと安心ですね。
3-2.エサ入れ・水入れ
エサ入れや水入れは、ハリネズミがひっくり返せない、重みのあるものがオススメです。
お水が飲めない時間が続くと、便秘になってしまうことがあるので気をつけましょう。
3-3.寝床
明るい時間帯も安心して過ごしてもらえるよう、ハリネズミの寝床になる小屋も用意する必要があります。
3-4.床材
ケージの下に敷く床材も必要です。
安価なものはアレルギーを引き起こす可能性もあるため、質の良いものを選びましょう。
3-5.回し車
ケージの中に回し車を入れると、運動不足やストレス解消になります。
音が静かなホイールタイプがオススメですが、部分的に小さい穴が空いており怪我のおそれもあるため、テープでふさぐなどの工夫が必要です。
3-6.エサ
ハリネズミには、栄養バランスが考えられた専用フードを主食として与えます。
ハリネズミは偏食で気に入ったエサしか食べません。
そのため、いくつかのフードを試しながら、ハリネズミが気に入ったエサを選びましょう。
3-7.ヒーター
ハリネズミは暑さにも寒さにも弱い動物です。
適温である25〜29度を、一年中保つ必要があります。
室内を常に適正温度に保つことは難しいため、ペット用のヒーターをケージに取り付け温度管理すると安心です。
3-8.皮手袋
ハリネズミを触るときや移動させるときに必須なのが、針から手を守る革手袋。
人に慣れていないハリネズミは針を立てるため、革手袋は用意しておきましょう。
4.ハリネズミのウソ?ホント?
人気が高まっているとはいえ、ハリネズミはまだまだ珍しいペットです。
ハリネズミについてよくある疑問に答えます!
4-1.ハリネズミは臭いの?
ハリネズミそのものは体臭が少なめです。
しかし、ハリネズミは1日に何度もフンやおしっこをするため、掃除を怠るとたちまち部屋に臭いが充満します。
そのため臭い対策のためにも、こまめな掃除が必要不可欠。
ハリネズミの針や体にフンがつくと取りづらく、臭いの原因になることもあります。
4-2.ハリネズミは人に懐くの?
「ハリネズミは人間に懐く」と思っている人は多いようですが、ハリネズミが人間に懐くことはまれです。
犬や猫、ウサギなどの小動物のように、名前を呼んだら寄ってくる、甘えるなどの愛情表現は無いと思っていた方がいいでしょう。
しかし、人間に懐くことはなくても「慣れる」ケースは多いです。
ハリネズミは聴覚と嗅覚が発達しているため、飼い主の声やにおいを覚えて反応することはありますよ。
4-3.ハリネズミの育て方は難しい?
ハリネズミはとにかく臆病で環境の変化にも敏感です。
お迎えしてから1週間くらいはそっとしておき、少しずつ声を掛けたり、手から野菜などをあげてみましょう。
育て方そのものが難しいわけではなく、犬や猫などのような人間に懐く動物とは違う生き物なので、少しずつ距離を縮めていくことがコツです。
4-4.生きた昆虫をあげなきゃいけないの?
野生下のハリネズミは、主に昆虫や木の実などを食べて生活しています。
ハリネズミ用のフードだけでも問題はありませんが、昆虫はタンパク質が豊富でハリネズミにとっては栄養満点です。
栄養補給のためにも、副食としてコオロギやミルワームも与えると喜んで食べてくれますよ。
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